Work Mateで熱中症予兆検知。休憩・作業復帰のタイミングを通知。

目次

義務化の背景

 

「職場における熱中症対策の強化について」(厚生労働省)に掲載されている分析によると、令和2年~令和5年に起きた「熱中症死亡災害」103件のうち100件が「初期症状の放置・対応の遅れ」でした。

 

改正の趣旨について「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行等について」(厚生労働省)には、「熱中症による死亡災害の原因の多くは、初期症状の放置、対応の遅れによることから、熱中症の重症化を防止し、死亡災害に至らせないよう、熱中症による健康障害の疑いがある者の早期発見や重篤化を防ぐために事業者が講ずべき措置等について、新たな規定を設けるものである。」と記載があります。

初期症状の放置・対応の遅れ

 

 

 

 

 

事業者へ義務付けられる熱中症対策の内容

 

「職場における熱中症対策の強化について」(厚生労働省)において、下記の内容が記載されています。

 

 

<基本的な考え方>

見つける、判断する、対処する

 

<現場における対応>

熱中症のおそれがある労働者を早期に見つけ、その状況に応じ、迅速かつ適切に対処することにより、熱中症の重篤化を防止するため、以下の「体制整備」「手順作成」「関係者への通知」が事業者に義務付けられます。

 

「熱中症の自覚症状がある作業者」や「熱中症のおそれがある作業者を見つけた者」がその旨を報告するための体制整備及び関係作業者への周知

※報告をうけるだけでなく、職場巡視やバディ制の採用、ウェアラブルデバイス等の活用や双方向での定期連絡などにより、熱中症の症状がある作業者を積極的に把握するように努めましょう。

 

■  熱中症のおそれがある労働者を把握した場合に迅速かつ的確な判断が可能となるよう、
①事業場における緊急連絡網、緊急搬送先の連絡先及び所在地等
②作業離脱、身体冷却、医療機関への搬送等熱中症による重篤化を防止するために必要な措置の実施手順

の作成および関係作業者への周知

 

<対象>

WBGT28度以上または気温31度以上の環境下で

連続1時間以上または1日4時間を超えて実施」が見込まれる作業

※作業強度や着衣の状況等によっては、上記の作業に該当しない場合であっても熱中症のリスクが高まるため、上記に準じた対応が推奨されます。

※同一の作業場において、労働者以外の熱中症のおそれのある作業に従事する者についても、上記対応を講じることとします。

Work Mate」の熱中症予兆検知機能は2段階

「Work Mate」の熱中症予兆検知機能(※1)は、AIによる学習結果を用いたロジックで、作業者個人にあわせた休憩のタイミングをお知らせします。

 

作業者は、体調が悪くなっても「作業の手を止めてしまう。」等の心配から、現場責任者や他の作業者に言い出せないことが多いようです。しかし、そのまま作業を続けると重篤化の危険性があります。

 

「Work Mate」の熱中症予兆検知機能は、「熱負荷アラート」発報後もバイタル状況が回復しない場合や、短時間の作業でも熱中症発症リスクのあるWBGT値で作業継続している場合など、警戒が必要なタイミングで「熱負荷 警戒アラート(※2)を発報いたします。

 

また、バイタル状況が回復すれば「回復目安の通知」も発報することで「Work Mate」の利用により、離れて作業をしていても休憩、作業緩和、作業復帰の指示を出しやすくすることで、業務効率化につなげます。

 

熱中症予兆検知と回復検知

 

 

※1 熱中症予兆検知は温湿度センサーを使用します。

※2 「熱負荷 警戒アラート」は、2025年5月に追加した新機能です。

◇「Work Mate」について詳細を知りたい方は、「Work Mate」サービス紹介もご覧ください。

◇この商品は医療機器ではなく、疾病の診断、治療、予防を目的としておりません。

「Work Mate」の活用実績

アラートの有効性を示すデータとして、2024年4月1日~9月30日に発報された「熱負荷アラート」に関する分析結果をご紹介します。

 

行動変容率、行動変容後の回復率

 

Work Mate 「熱負荷アラート」発報後の行動変容率の実績値

 

 

期間中に「Work Mate」が発報した「熱負荷アラート」は3,749件でした。3,749件を分析した結果、アラート発報後30分以内に、68%が休憩を取得、17%が活動量を緩和したことを確認しました。「熱負荷アラート」が客観的な指標となり、アラートを受けた作業者の85%の行動変容に繋がりました。
また、行動変容が確認された作業者のうち、93%が行動変容後30分以内に回復状態に至ったことが確認されました。

お客さまの声

■ 建設業

今までは作業中において声掛けや顔色でしか体調を確認することができませんでしたが、「Work Mate」使用者の体調傾向を具体的に確認ができ、アラート者に対して現場事務所からでも速やかにフォローできました。

 

■ 製造業

「Work Mate」の熱中症予兆検知機能を活用し、管理者がアラートを受け取ったときは、検知した作業者へ「水分補給」など具体的な指示を行なっています。
また、身につけたスマートウオッチの通知で作業者自ら体調変化に気づいたときは「日陰へ移動する」など体調の回復を図ることを優先しています。
アラートを共同作業者へ通知していることで、作業者に休憩を取ることを促すようになり、本人に無理をさせないような配慮をしています。

 

 

 

 

導入事例

キリンビール北海道千歳工場にて 安全見守りサービス「Work Mate」を2022年10月より導入

 ※2022年9月30日掲載のプレスリリースになります。

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